2009/06/24

Kusuri

初めてお話を描いてみました。
なぜか、急に書かなくてはならない気がして、書いてみました。
読みたい方は「続きから」どうぞ。
タイトルは、Kusuriです。一切のフィクション、頭の中の妄想なので、ご安心を(安心できないね)。







「あれも欲しい!これも欲しい!」

君は何でも僕にねだってくる。
僕は、どうせそんな大して大切にしないであろうと思いつつも、君にそれをあげてしまう。
君はその時だけは喜びの声を上げ、僕の体を抱きしめてくるが、すぐそのうち飽きて、新しい自分の欲求を満たしてくれるものを探しに行く。
僕が君にそのことを問い質すと、僕に背を向け、しらんぷりを決め込むのだ。
しらんぷりをされても僕は全く動じないが、これはおそらく慣れというものだ。心の本当の奥底では悲しみの声を上げているかもしれない。でも、その悲しみが僕の体から抜け出して、全身を震わせて叫び出すことはない。ただ無関心を気取るのである。

しかし、ある日僕は君にあるものをあげた。
甘いものではない。辛くもない。寒くも、暖かくもない。
それは、永遠に君の欲求を満たすことの出来るKusuriである。
それを受け取った彼女は、最初こそ僕に疑いの目を向けたが、あげて行くうちに何度も僕にそれをねだった。
とにかく僕はkimiにそのKusuriを与え続けた。kimiの笑顔が見られるから。

でも、そのうちにこれは幻想だと思うようになった。
僕は彼女にそれをあげるのを止めることにした。辛かったけれど。
すると、kimiは僕の首を絞め、「Nande kure naino!」
と、叫び始めた。
僕はとても息苦しく、何度も嘔吐しそうになってしまったが、kimiを責めることはしなかった。意識も遠のき始め、そのうち僕の意識は0と同化してしまった。

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